雄武町のカントリーサイン――国道238号線・オホーツク街道をゆく
1.雄武町のあらまし
国道238号は,北海道網走市から始まり,稚内市までの約320キロメートルをつなぐ日本最北の国道である。起点から終点までオホーツク海沿岸を走ることから,オホーツク街道なんて言う名をつけた作家もいる(司馬遼太郎『街道をゆく38 オホーツク街道』)。
このオホーツク街道に,雄武町という町がある。雄武と書いて「おうむ」と読む。
アイヌ語で,オは川尻,ムは塞がるを意味し,つなげると「川尻の塞がるところ」という由来からつけられた。町章は非常にユニークである。
ヲを6つ組み合わせた六角形の真ん中に北斗七星をいれ,青が青空とオホーツク海を示している。ヲが6つで「ヲ(ウ)ム」。ダジャレである。
北海道の道路では,市町村の境界に「カントリーサイン」を設置している。カントリーサインとは,その市町村の名所や特産品などをイラスト化し,その町の特徴が一目で分かるようにとつくられた看板である。道の駅などで,カントリーサインマグネットとして300円弱で販売されている。
雄武町のカントリーサインは,オホーツク海とそれを照らす日の出と特産品の毛ガニを組み合わせたイラストからなっている。
雄武町内には,私が確認した限り,北の枝幸町との境目,南東の興部町との境目,南西の下川町との境目,西の美深町との境目の4つにカントリーサインの看板が設置されているようだ。
それぞれ紹介していく。
2.枝幸町との境目
まずは北から。枝幸町との境目は,国道238号線沿いの北幌内パーキングエリア付近である。
北幌内パーキングエリア付近にて撮影(230414)。
オホーツク海をバックに,陽が沈みかけのときにとることができた。パーキングエリア付近にあるので簡単に撮影できた。
3.美深町との境目
ついで北西。美深町との境目は,道道49号線美深雄武線にあるパーキング付近。
パーキングから少し雄武寄りの地点にて撮影(230419)。
パーキングから100mくらい離れているので,車を降りて歩いていくことになるが,くれぐれもほかの車には気を付けて。4月なのでまだ道路以外は雪がたくさん。
このカントリーサインが一番古いのかな?太陽ちゃんは赤じゃなくて黄色になっちゃってますし,文字にもところどころハゲている。
余談だが,キツネが寝てた。でっけーあくびだこと。
4.下川町との境目
3つ目は南西。下川町との境目に当たる道道60号下川雄武線にあるパーキング付近。
パーキングから下川よりの地点にて撮影(230402)
誰かが事故で擦ったのか,除雪車と接触したのか左下部分がへこんでいる。後ろにもある通り,神門の滝を見る場合,ここのパーキングに止めて見に行くことになる。4月時点では,滝までの道ががっつり雪で覆われていたので,6月ごろ再訪してみたい。
5.興部町との境目
そして最後は南東,興部町との境目。国道238号線のパーキングエリア付近。
パーキングエリアに車を止め,50メートルほど雄武町方面に向かい撮影(230424)。
時間帯によってはやや車どおりが多いので,気をつけて。いい感じに夕日の見える晴れた空になってよかった。
私が確認した雄武町のカントリーサインは以上の4カ所である。ここ以外にもあるよ!と知っている方がいらしたら教えてほしい。
追記 興部町との境目その2
雄武町のカントリーサインは4つだ,と高らかに宣言してからすぐ,もう1つ見つけてしまいました。
旭川から戻ってくるとき,いつもは使わない西興部経由で帰ることにしたときだった。深夜のヘッドライトに照らされて,雄武町のカントリーサインが出現したのだった。後日同じルートをたどり写真を撮ってきました。
パーキングがなかったので車を路肩に止めて撮影した(230507)。
快晴となった雄武町のきれいな青空が広がっている。
カントリーサインのない町境。
ここからわき道に入り,山の中を進んでいくとカントリーサインがない町境をみつけた。
カントリーサインがない町境は,それだけでも結構集まりそうなので,もし機会があれば探してみたいと思う。
放牧されている牛に声を掛けたら一斉にこっちを振り向きました。
新発見のゴールデンウィークになりました。