ゴリラの社会科

授業で扱ったことをあげていきます。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

子どもが参加する板書

1.異なる意見にアンダーライン ちょっとした工夫が生徒の主体的に学習に取り組む態度を育むことができる。 粕谷昌良は次のような板書術を提案する。 自分とは異なる立場の意見でも納得できるものには子どもに黒板の前まで出てきてもらい,アンダーラインを…

日本の河川の特色――中学社会科地理の授業 日本の地域的特色

1.日本の河川は短くて急流 2.洪水時と平常時の流量比較 参考文献 1.日本の河川は短くて急流 明治時代に日本の川を見た外国人技術者が,「これは川ではない。滝だ」といった。この話は社会科教師ならよく知っている話だと思う。 こんな逸話を使いながら…

戦争の時代におくる平和教育の意味は?

日本では義務教育課程において,「戦争は悪いこと」「平和を第一に考える」という教育を受ける。 一方で,実際の戦争を眼の前にしたとき,こうした「教訓」を繰り返すだけでいいのか,という疑問が浮かんでくる。 こうした問いに,翻訳家の奈倉有里は次のよ…

LGBTとか,同性愛とか,セクシュアリティといわれるものについて

1.ゴリラの同性愛 山極寿一の博士論文のテーマは,ゴリラの同性愛について,である。 霊長類の性行動の特徴は,幼少期に性衝動を示す,らしい。 これは人間でいう「セックスがしたい!」という若き青年期の衝動ではなく,「性的な遊び」のことを指す。人間…

女性の敗戦日記について

敗戦日記としては,こんな参考文献リストができるだろうか。 高見順『敗戦日記』 エーリッヒ・ケストナー『終戦日記』 清沢洌『暗黒日記』 ここに女性の敗戦日記をつけ足すと 野上弥生子『野上弥生子全集』第二期第九巻 吉沢久子『吉沢久子、27歳の空襲日記…

頭の片隅にゴリラが住み始めた日のこと

大学を卒業後,いわゆる「院浪」という道を歩んだ私は,ある1冊の本に夢中になった。小川幸司の『世界史との対話』(全3巻)だ。本書は,著者が長野県の高校と市民講座で世界史を教えてきた講義録をまとめたものだった。1日1講のペースで,受験勉強の空…