ゴリラの社会科

授業で扱ったことをあげていきます。

地球外生命体は微生物?!

ナショナルジオグラフィック』2023年10月号


1年生の授業の一番最初。私は「宇宙人はいると思うか?」と聞く。クラスに1~3名はかならず「いると思う」と答えるが,ほかは圧倒的に「いない」に手をあげる。

 

そのときは屁理屈をこねて宇宙飛行士の話にもっていくのだが,「地球外生命体はいると思うか」については,そのうちクラス全員が「かならずいる」と当たり前のように答える日が来るのだろう。

 

ながらく,生物の世界では太陽を中心に生態系の有無が考えられてきた。らしい。

したがって,太陽の光が十分に届く地表に生物が繁栄し,その光から遠ざかれば次第に生物は存在できないというものだ。こうした太陽を中心とした考えは長らく宇宙における地球外生命体についても同様であると考えられてきた。

 

しかし,1970年代後半,潜水調査鄭アルビン号がガラパゴス諸島近くの熱水噴出孔を調査し,水深2500メートルの深海に生態系が存在していることが明らかになった。

この調査により,生命が存在するか否かについて,太陽は必ず必要ではないことが分かったのだ。地球のなかでは,まったく太陽エネルギーを得ることができない場所でも,微生物の生態系が存在するからである。

 

したがって,地球以外の惑星においても,地球の深海で見られるような生態系が繁栄している可能性が見えてきたのだ。

同上

太陽系のいくつかの惑星では,重力による潮汐力の働きで間接的に温められた「内部海」をもつものがいくつかあるという。木星の衛星の「エウロパ」には地球の海水の2倍にあたる「内部海」があるという。表面は厚い氷の「氷殻」に覆われ,一見すれば生命を感じることはないが,その内部に海を蓄えているというのだから,不思議なものだ。