ゴリラの社会科

授業で扱ったことをあげていきます。

足利義満になれるイス 中学校社会科の個人的な研修備忘録

先日,個人的な研修で1年生の社会科の授業を参観することができた。

 

「個人的な」という名目の通り,自治体や組織の研修ではなく,まったくの個人的な興味関心でお願いしたものだ。私は教師1年目のときからその方の著書にふれ,自分の授業組み立ての参考にしてきた。また同期数人にも伝え,それ以降私たちの授業は,それを真似て,ときには乗り越えようと試行錯誤してきた成果である。

 

研修で普段の授業を見れたことは大きかった。先生の雰囲気と同じく,自由であたたかい雰囲気に終始包まれている「普通」の授業であった。適当にやっていたというわけでは決してないが,「こんなんでいいんだよ」と背中を押されている感じだった。

 

そんななかでも,足利義満になれるイスは,みていたこちらも生徒が楽しそうにしている様子を見て,ついつい笑顔になれるものだった。

wikipediaより

 

これは道徳の役割演技指導の1つを歴史の授業に取り入れたものである。

手順は次の通り。

 

列の片方のイスを「足利義満になれるイス」で,隣の列の人がインタビューするというものである。

ここで,子どもたちからは「えええ」となるが,ここで先生が,イスが動くためのチャージタイムを1分とりますという。すると,「足利義満になれるイス」に座った生徒は一斉に教科書やパソコンで足利義満を調べるのだ。

 

これを交互にすることで,生徒は楽しみながらインプットーアウトプットをすることになる。また義満になりきろうとする生徒が輝くこともまたいい。

 

適度な見せ場を作ってもらいながら,一日じっくりいくつもの授業をみせていただく充実した研修となった。やはり百聞は一見に如かず。言葉にしないだけで,数々の指導の技術や授業の雰囲気のつくり方,長いスパンで生徒の成長をみていくことの大切さを学ぶことができた。